国民の約3人に1人が貧困状態、スペイン社会問題
さて新政権が立ち上がったスペインですが
この1年の無政府状態でたまった問題は沢山あります。
その中でも、最重要事項に含まれるのが貧困対策。
ヨーロッパ対貧困団体
Red Europea de Lucha contra la Pobreza y la Exclusión Social de España (EAPN)は
現在最低限の生活に達しないスペイン国内の「貧困状態」の人は、
過去最低だった2009年の24.7%を約4%も上回る
13.334.573人(国民の28.6%)
に及んでいることを発表しました。
現在までとられている対策では、大きな効果が上がっているとは言えず、
冬が近づくなかで電気代が払えない「貧困状態」の人々への新しい対策
が求められています。
ただ政権のごちゃごちゃと約1年の無政府状態は新対策へ影響を及ぼしています。
PODEMOSは、この秋からずっと
#NadieSinLuz という活動を続けてきましたが、
党首パブロ・イグレシアスは、Podemosとその他左派政党の支持を受けても
議席は67と
「国会で法案を通すには少なすぎるため、国民の大きな支持が必要」だと訴えています。
Podemos の投稿したNadieSinLuz運動のwww.youtube.com動画。
英語の字幕にすると、なんとなく翻訳されます。
10月17日に、有権者との集会を開催する前に作られたビデオ。
新政権の顔ぶれ特集②ニューフェイス6人
新たに仲間入りした6大臣
新!María Dolores de Cospedal(マリア・ドロレス・デ・コスペダル)
職:防衛省
年:51歳
出身:マドリッド
大臣入りを果たす政治家予想第一位だったコスペダル。
カスティージャ=ラ・マンチャの元自治州長。
また、2008年より女性初のPP事務局長。
副首相のソラヤとラホイの次のPP党首のポストを競っています。
新!Juan Ignacio Zoido(フアン・イグナシオ・ソイド)
職:内政大臣
年:59歳
出身:セビージャ
セビージャの知事選で左派連合に敗れたあとの大臣職。
ラホイが、アンダルシア自治州議員の中で最も頼りにしている人物の1人。
新!Alfonso Dastis(アルフォンソ・ダスティス)
職:外交・協力大臣
年:61歳
出身:カディス
法学の資格を持ち、外交官として1983年にキャリアを踏み出した。
2004年からオランダのスペイン大使を、11年12月まではブリュッセルのEU終身代表のCOREPERの調整者として、其の後、スペインのEU終身代表を務めた、
云わば、EU外交に精通した人物。
新!Íñigo de la Serna(イニェゴ・デ・ラ・セルナ)
職:勧業省
年:45歳
出身:ビルバオ、バスク
2007年にサンタンデールの県知事に選ばれ、マラガと共に、数少ない保守派県都として2015年5月にも選挙に勝っている。
新!Álvaro Nadal(アルバロ・ナダル)
職:エネルギー・観光・デジタル大臣
年:46歳
出身:マドリッド
指名されるまでは、政府の経済事務長を務めていた。
またこの大臣職も、以前は産業大臣に統轄されていた。
前内閣で国内エネルギー事務局長を務めていた双子の兄弟アルベルトと関連しての入閣と思われる。
新!Dolors Montserrat(ドロレス・モンセラ)
職:衛生・社会サービス・平等 大臣
年:43歳
出身:サン・サドゥルニ・ダノイア、バルセロナ
国会でのPPの代表答弁者で、カタルーニャのPP副代表である。
新政権の顔ぶれ特集①オールドフェイス7人
ラホイと13人の大臣による新内閣発足
*この記事の写真は全てEl Pais新聞記事からです。Link:
Nuevos ministros: Este es el nuevo Gobierno de Mariano Rajoy | España | EL PAÍS
Mariano Rajoy(マリアノ・ラホイ)首相
年:61歳
出身:サンティアゴ・コンポステラ
マリアノ・ラホイ首相は
11月4日、新内閣における13人の大臣を指名し、
11月5日、Zarzuela宮殿で王による承認を受けました。
今日はその選ばれし13人の大臣を紹介します。
前から引き続き大臣に選ばれた7大臣
Soraya Sáenz de Santamaría(ソラヤ・デ・サンタマリア)
職:副首相・内閣府大臣・地域行政大臣
年:45歳
出身:バジャドリー
スペイン国内の女性の中で一番権力を握っている人物。
バジャドリーの中級階級の家に生まれる。
Luis de Guindos(ルイス・デ・ギンドス)
職:経済・産業・競争大臣
年:56歳
出身:マドリッド
EUのスペイン財政救済政策の交渉を引き続き担当。
Fátima Báñez (ファティマ・バニェス)
職:労働・社会安全大臣
年:49歳
出身:サン・フアン・デル・プエルト、ウエルバ
失業率を低くするために、今までで一番厳しい2012年2月にできた労働改革を実行する人。
Íñigo Méndez de Vigo(イニィゴ・メンデス・デ・ビゴ)
職:教育・文化・スポーツ大臣
年:60歳
出身:テトゥアン
半生以上をヨーロッパ事情に捧げ、ラホイの指名で2015年6月より、嫌われ者のJosé Ignacio Wertに代わって大臣を務めている。
Cristóbal Montoro(クリストバル・モントロ)
職:大蔵省・公共機能大臣
年:66歳
出身:ハエン
アサナル政権時(2000年から04年)、ラホイ政権の2011年より務めている。
Isabel García Tejerina(イサベル・ガルシア・テヘリナ)
職:農業・漁業・栄養・環境大臣
年:48歳
出身:バジャドリー
農業エンジニアで、法学の資格ももつ。
最初は同大臣職の助言役として、最近では農業事務局長として働いていました。
Rafael Catalá(ラファエル・カタラ)
職:法大臣
年:55歳
出身:マドリッド
マリアノ・ラホイ、ソラヤ・デ・サンタマリア、アナ・パストル、ホセ・マリア・アスナル、などと一緒に働いた経験を持つ、云わばPPの全ての派閥の長達にとって信頼のおける人。